ガン細胞を殺す天然成分 『サルベストロール』とは?

世界の医療現場で注目される新成分「サルベストロール」について紹介します。自然界では1億年以上前から存在していたと言われるサルベストロールですが、農業の近代化によって激減しています。近年になって医療現場を中心に、人間の「ガン」に対する効果で注目されています。

オーガニック農作物に多く含まれる天然成分!

サルベストロールは、一般的な植物に含まれるポリフェノールのような植物性栄養素でありながら、人体内でガン細胞に取り込まれると抗ガン物質に変化する成分です。

植物が真菌(カビ)に攻撃されると、自身を守るために抗菌作用のある成分を作り出します。これがサルベストロールで、「ファイトアレキシン」という物質の一種でもあります。野菜や果物を食べる事で私たちの身体に入ります。

農薬や防カビ剤で減ってしまうため、オーガニック野菜・果物・ハーブから摂取しましょう。近年は農薬栽培が盛んになったことで、現代人の私達は「サルベストロール」不足だと言われています。

植物性成分ファイトアレキシンとは?

「植物の病原菌に対する防御機構のうち、病原菌に感染したときに植物体内で生合成される防御物質をファイトアレキシンという。」(日本薬学会HPより)

つまり、植物が病原菌にさらされたとき、自分自身を守ろうとして作り出す成分のこと。サルベストロールもその一つです。ファイトアレキシンは、病原菌や紫外線などの特定の刺激がないと生成されません。サルベストロールは真菌(カビ)が植物に付着することで作り出されます。

サルベストロール生成のしくみについて

ガン細胞を体外に追い出す働きが判明!

「サルベストロール」はガン細胞特有の酵素「CYP1B1(シップワンビーワン)」と反応し、抗ガン物質になります。こうすることでガン細胞を細胞死(アポトーシス)へ導き、がん細胞を排除する働きをするのです。

正常な細胞には「CYP1B1」が存在しないため、影響を与えません。そのため、サルベストロールはガン細胞だけに反応する天然の抗ガン剤として、注目されるようになりました。

サルベストロールとCYP1B1の働きのしくみについて

世界中ですでにガン治療に活用!

イギリスでサルベストロールとその働きが発見されたのは2002年のことです。食事療法だけでなくサプリメントも開発され、ガン治療の現場で効果をあげています。天然成分で副作用がないのが利点です。

サルベストロールは北アメリカ・ドイツ・オーストラリアなど海外では広く普及しており、すでにガン治療に活用されています。実は日本でも250以上の医療機関が取り扱いを始めています。

熱に負けないから食生活で摂りやすい!

サルベストロールを多く含むもの、その働きを邪魔するものが徐々に判明してきました。それをふまえれば、普段の食生活から効果的に摂り入れることができるようになります。

例えば熱に強いことから、さまざまな調理法で摂り入れることができるのです。一方で水溶性のものも多く煮たり茹でたりすると流れ出てしまいます。こうした特性を意識してレシピを選ぶことで、効率よくセルベストロールを摂取していきましょう。