世界で注目される「サルベストロール」が、 ガンと戦う植物性の天然成分と言われる理由をさらに詳しくみていきましょう。
ガン細胞に存在する酵素「CYP1B1」がカギ
オーガニック野菜や果物を食べることで体内に摂り入れられたサルベストロールは、ガン細胞と出合うと、ガン細胞にのみ含まれる酵素「CYP1B1(シップワンビーワン)」と結びつきます。すると、サルベストロールは代謝物質へと変化し、ガン細胞を攻撃するのです。
このプロセスは、細胞がこのまま放っておくとガン煮なる可能性が高い状態=前ガン性であっても機能します。そのため、サルベストロールを体内に摂り入れることはガン予防にもつながると考えられています。
CYP1B1はあらゆるガンの種類に存在
世の中には様々な種類のガンが存在していますが、CYP1B1酵素はガンの種類に関係なく発生することがわかっています。ハーバード大学のガン研究所をはじめ、多くの研究機関が3,300件以上の様々な種類のガン細胞を調べたところ、ほぼすべてでCYP1B1の存在が確認されました。そのため、ガンの種類に関係なく、サルベストロールの働きが注目されているのです。
CYP1B1が発現したとされるガンの例
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ガン細胞を選択的に殺す
これまで行われてきたガンの化学療法では、ガン細胞だけでなく正常な細胞にもダメージを与えてしまい、副作用が出ることが多くありました。
サルベストロールが反応する酵素「CYP1B1」はガン細胞のみが持っており、正常な細胞には存在しません。そのため、サルベストロールの代謝反応はガン細胞だけに起こり、正常な細胞は無傷のままでいることができるのです。サルベストロールは副作用なくガンに働きかける成分として期待されています。
他のガン治療との併用で相乗効果も
化学療法、放射線療法、食事・サプリメント療法、高濃度ビタミンC点滴療法など、他のガン治療との併用もできます。サルベストロールは食べ物由来の成分のため、他の治療法の邪魔にならないばかりか、相乗効果も期待できます。
サプリや新薬の開発も!普段の食事はオーガニックで
サルベストロールは2002年にイギリスの2人の薬学博士によって発見されました。ラテン語で救うという意味の言葉「サルビア」が名前の由来です。たくさんの現代人を大病から救う事ができる新成分という願いを込めて名付けられました。
サルベストロールの発見者はもともと抗がん剤のプロフェッショナルでした。CYP1B1とサルベストロールの発見は、ガン細胞のみをターゲットにできる抗ガン剤の研究に結びついています。治療目的とする場合、食べ物からの摂取だけでは量が限られるため、サプリメントも開発されました。今ではサルベストロールの研究は世界各地で進められています。
ガンをはじめとする病気の予防・治療には食事や栄養が重要な役割を果たしていることは、世界中の医師や研究者によって明らかにされています。サルベストロールだけでなく、様々な栄養を多く含みかつ安全に食べられるオーガニック農作物を毎日の食事に取り入れることは、私たちの健康に対して大きな価値になるといえるでしょう。
海外ではすでに実用化されている
2000年代から欧米やオーストラリアではすでにガン治療に導入され、症例が続々と発表されています。ガン治療としてだけではなく予防としても、ここ数年で広く医療機関に普及しています。