【柳澤先生インタビューVol.1】病気と闘う身体づくりを栄養で

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病気にならない身体づくりの基礎になるのは、食事と栄養です。しかし、医療レベルでの治療に必要な寮の栄養素を食事のみで摂取することは難しいのが実情です。その場合は医療従事者の指示のもとで、メディカルサプリメントや点滴による補充が望ましいと言われています。

今回は実際に10年ほど栄養療法を実施している柳澤厚生先生に、特にガン患者に対してどのような処方や栄養指導を行なっているのか、特別インタビューを行いました。

病気と闘う身体づくりを栄養で。
「メディカルサプリメント」という新たな選択肢


インタビューに答えてくれた
柳澤厚生先生
国際オーソモレキュラー医学会会長/日本オーソモレキュラー医学会代表理事/スピッククリニック名誉院長 他。マイヤーズカクテル、グルタチオン点滴、高濃度ビタミンC療法などを日本に導入した第一人者。著書も多数。


先生のガン患者への治療法を教えてください

ガンができると、身体はそれを抑えようとして働くため、免疫力が下がってしまいます。そのため、まずは治療と並行して、ガンと闘うための基本的な身体づくりをするための食事・栄養指導を行なっています。そのために患者さんのライフスタイルや食生活、ストレスの状況などを細かくヒアリングしたり、血液検査を行なった上で足りない栄養素を調べて補給したりします。

ガンの進行は待ってくれません。どの栄養素がガン患者に不足しがちかは長年の研究・論文でわかっており、副作用の心配もないため、すぐにサプリメントや点滴での栄養補給を開始します。抗ガン剤や手術といった従来の治療を行う場合も「高濃度ビタミンC点滴」「サルベストロール」治療を中心んとした補助治療を行なっています。

【参考】ガン患者への医療現場でのリアルな指導例

  • 食事指導(タンパク質中心の食事 など)
  • 栄養補助・サプリメント指導(ビタミンC/α-リポ酸/セレン/ビタミンD など)
  • 治療(高濃度ビタミンC点滴/サルベストロール など)

先生が治療に取り入れている栄養・サプリメントを教えてください

ガン患者は特に「抗酸化能力」が落ちているため、抗酸化能力を高めることができる「ビタミンC」のサプリメントを1日約3〜10gほど必ず摂取します。さらに、抗酸化メカニズムの補助栄養素として必須である「アルフォリポ酸」「セレン」も同様に処方します。

「ビタミンD」の血中濃度が高い人は乳がんのリスクが最大で80%減少するという研究結果もあるので、ビタミンDの摂取も大切です。

そして、様々な細胞の機能を円滑にしてくれる「マグネシウム」も同時に処方します。食生活に合わせて、EPA・DHA・タンパク質なども不足している場合は補充します。

サルベストロールとはどのような成分ですか

サルベストロールは、がん細胞に特有のCYP1B1酵素と代謝反応を起こし、がん細胞のアポトーシスを促すとても大切な成分です。オーガニック食材に多く含まれる天然成分ですが、現代の食生活ではサルベストロール不足になりがち。日本のガン患者が増え続けている原因の1つとも考えられています。

サルベストロール治療は論文も多く存在していて、根拠のある「千年の抗ガン剤」と言われています。日本では2016年から導入されていて、私のクリニックでも積極的に導入しています。治療ももちろんですが、前ガン病変にも作用するので、ガンの予防や再発防止にも非常に適していると言えますよ。

世の中には様々な目的に沿った多数のサプリメントが存在します。その中で何を患者さんに勧めるべきか、医療従事者の皆さんが勉強して指導できるようになっていくことが、今後の日本の予防医療の発展につながるでしょう。


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